どうも去年よりエアコンの効きが悪い気がしていました。
その日の最高気温はたしか39度。しかし、
インパネの外気温表示は43度となっています。
BMWに限らず、車の外気温計のセンサーはフロントバンパー近辺に取り付けられているので、アスファルトからの照り返しで外気温以上の数値が表示されても即異常ということではありません。しかし、私のE53についてはこれまでにそのようなことはありませんでした。
「エンジン始動後すぐMAXボタンを押して16度全開状態ですらエアコンが効きにくいのも、外気温が異常値を示しているのも、今年の異常な暑さのせいなんだろう。四万十川も国内最高気温更新しちゃったくらいだし」
そう考えてはみたものの、それでやり過ごすには我慢しきれないほど、エアコンの効きが悪かったです。特にエンジン始動直後の効きが超スロースターター。
ステップトロニックのマニュアルモードを1速に入れ、ステップトロニックが自動的にセカンドにシフトアップしない程度の5,000回転をちょっと超えるくらいで走れば、その走った分だけ送風口から少し涼しい風が出てきます。そしてしばらくするとまたぬるい送風状態になり、また信号発進でローギアでぶいーーーんと回せば、回した分だけまた涼しい風が吹き、そんなこんなを10分程続けていると、常時涼しい風が出てきてくれるという症状です。
車に乗るたびにこんな面白いことをやるわけにもいかないので、ディーラーに入庫。すると、サービスの方が一言。「ファンが止まっちゃってますねー」。
…ファン?
そういえば、ボンネットを開けたときに一番前にあります、電動ファンが。なるほど、
動いていません。
サービスの方が言うには、この電動ファン(正式にはアディショナル・ファン)はいつも回っているわけではなく、必要なときに必要な分だけ稼働するようです。ただ、これだけ車内が暑いのに回ってないのは明らかにおかしいので、チェックとあいなり不具合確定しました。原因はここだったようです。
ということで、新品にお取り替え!
交換ついでにガス圧もチェックしてもらい(異常なし!)、リフレッシュされたE53に乗り込むと、
「さ、寒い…」
サービスの方がまさにサービス精神で思いっきりエアコン全開にしてくれていたようですが、ここまでクーラーが効くと丸っきり冷蔵庫です。
電動ファンの交換前は「電動ファンってただの扇風機みたいなもんだし、改善するとしても少しだけなんだろう。さっき立ち読みしたベストカーに、コンデンサーに水をぶっかければエアコンの効きが良くなるとか書いてあったなー。面白そうだしやってみるか!」などと考えていましたが、さすがにこれだけ冷えるとそんな実験やる気にもなりません。
何より、こんな扇風機みたいな電動ファン一つが回るか回らないかで、どうしてここまでエアコンの効きが一変するのか不思議でなりません。
まぁ素人にはその構造の奥深さまで伺い知ることはできませんが、車というのは実によく考えられた工業製品ということなのでしょう。
あまりに冷えるのでエアコンの風力を最弱にして走っていましたが、
風力が最弱なのに冷えすぎてちょっと頭が痛くなってくる寒さです。
当然エアコンを切って、暑くなってくると最弱にして、また冷えすぎるとエアコンを切っての繰り返しをしていたら、思い出しました。
「そういえば、去年までこうやって入れたり切ったりしてたな…」
無事、去年までのベストコンディションに復活したようです。
ひとしきり走らせた後、「しかしこれは効きすぎる、ひょっとして新しい電動ファンが回りすぎてるんじゃないか」などと考え、ボンネットを開けて確認してみると、
回っていません。
つまり、この電動ファンはほんの少し回るだけで、風力最弱でも頭が痛くなるほど冷える状態にもっていけるスーパーアイテムということのようです。
E53型X5でエアコンが効かないとお悩みの方、今すぐ電動ファンをチェックしてみましょう!
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